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ふうかとほうかの日常を、それぞれにつらつらと書いてます。
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2009/01/25 (Sun)
かげゆじ。




パンッ!!!

白い洗濯物が、冬の風を受けたなびく。皺をのばすこの音が好きだ。

「うーん、いいねえ」

水仕事はこの時期正直つらいが、数が数なだけにすぐじんわり汗ばむ程度にはなる。
はたはたとはためく大量の洗濯物に、決して疲れではない満足気なため息をつき手を腰に当てる。

うーん、いいね。

もう一度呟きニコニコする。
はたはたと揺れる音が耳に気持ちいい。

「景時さん。風邪ひきますよ」

するりと入ってくる声にびっくりして後ろをむけば、譲が後ろでほほえんでいた。

その微笑がなんだか可愛くてやさしくて、つい照れる。

「や、やだなあ譲くん……もしかしてみてた?」

その微笑の意味を問うと、一応本人もバツが悪いのだろう、笑みが少し苦いものになる。

「あー…」

微妙な空間。お互いなんとも苦い。
景時には厳しい朔なんかにはいつも呆れられ、そんな顔して戦奉行なんてよくいいますねと、台詞をいただく。
あの朔が呆れるほどだから余程なのだろう、恥ずかしい。

「でも…いいと思います」
「な、何が?」
「景時さんが。洗濯してる景時さんはすごく楽しそうで、幸せそうで…」

言葉を切って、その光景を思い浮べたか、ちょっとはにかむ。薄い薄い桜色に肌が染まり、綺麗だ。

「俺、そんな景時さんが好きです。」

パタパタと洗濯物が揺らす音。
嗚呼俺はそんな君が、今の君が誰より一番綺麗で可愛く思えて大好きなのに、それをうまく言えなくて口の中で色々転がす。
照れたのか、譲は声を立て笑い、話を変えるため屋敷を指差す。

「お茶煎れました。終わったら来て下さい」

言うが早いが逃げるようにその場から歩き去る。

「俺っは!」

その背中に声をかける。
ぴたりと止まる足。

「俺っは、そんな譲君、が、好き……です」

です。と、つい情けない顔になる。ああ結局言葉にできたのはこれだけだ。

「ぶ…なをて顔してるんですか、あなたは」
「いや…はは…つい、ね…」
「ありがとうございます。嬉しいです。景時さん、休憩しましょう」
「うん」


しょんぼりしながら譲のあとにつく。
「あのね、本当に…」

好きだよ
言おうとして、譲の首筋が赤く染まっていることに気付く。

まさか、これは。

照れてるのだと気付くととたんに恥ずかしくなり姿勢を正してしまう。譲も気持ちの整理で忙しいのか先を促さない。心地いい、微妙な空気。


いつかかっこよく好きって言ってみたいなと、景時は小さくため息をついた。











姉さん、俺だって景時書けますよ、告白くらいできますよ。

譲から←


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