ふうかとほうかの日常を、それぞれにつらつらと書いてます。
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2009/02/18 (Wed)
*敦望前提望美と清盛。
*死ネタ
*不気味な話。
ちょっと書きたかっただけですすみません。譲出てきません。
清盛の口調がどう頑張っても思いだせんので、そっとスルーしてください。
時間軸とか考えたらダメほし
ふわふわと体がゆれる。
白くて、暗い。
明るくて、黒い。
感覚が、感じることを放棄する。
何かがそこにはずっといて、でもそれに気付いたのは今だ。
奇妙な矛盾に可愛らしく眉をひそめると、それはゆるやかに人の形をかたどった。
茶色い、緩いウェーブのかかった髪に、民族調の服。陶器のように白い肌に、薄い唇。
唇が弧を描き、目が細くなる。
あ。
声が出たのを合図にそれは光とともに弾け、幼い子供があらわれる。
「きよもり」
望美が呟けば、それは笑った。
「早いな」
「え?」
「何か忘れ物か?」
にたりと笑うと、彼の周りで珠が舞う。
「お主は神子だ」
「…うん…」
「故に、こういうこともあるのだろう。
死者を恋うて、この国へ来てはならぬ」
「国?」
「知らぬなら、知らぬままの方が良い」
す、と子供は前を指差す。
望美の後ろを。
「早く帰れ。お主はまだ、生きておる」
不意に感覚が戻る。
足元がぐずつく。立っていられない、私は今までどうやってここに立っていた?
「清盛!清盛聞いて!」
「お主のせいで何度眠りを妨げられたか。神子ならしっかりせい」「私は!あなたを封じてしまって…方法は違えどなたはただ、一緒に暮らしたかっただけで…なのに!」
成仏した時と同じ顔で清盛は(笑)、ふ、と頬に手を添える。
それは青年の姿。
「愚か者め。そんなことを気にしておったのか」
「だって…あなたが綺麗に笑うから…」
「生への執着を否定し正道を説いたのはお主だというのに」
ああそうかと彼はうなずく。
「お主も弱いのだな、本当は」
「…」
「神子となり、戦えど、本当は、弱いのだな」
頬に触れている感覚がなくなっていく。
慌てて頬の手に自分の手を重ねる。
「ねえあなたも…」
「私は、もういい。寝かせてくれ」
「いや!」
「駄々をこねるでない。立場が逆ではないか」
するりと手が抜ける。
「良い。お主が私を覚えていることを許そう」
「え…」
「土産じゃ。お主、帰ったら私の墓へ参れ。参拝せい」
「…」
「出来たら敦盛も寄越してくれ。そして少しの花と、敦盛の笛の音があれば幸せだ」
「清盛…」
世界が崩れていく。
とん、と背を押され、たたらを踏む。
「私を覚えていろ。お主と戦った、子供がいたことを。…私への手向けはそれで十分すぎる」
彼はそう言いほほえんで。
パッと視界が切り替わる。
現実。世界に色と形がある。
「神子、大丈夫か?」
「え…」
「白龍より、神子の気がこの世から消えたと伝えがあった。何か事はないか?」
心配そうな敦盛の顔に、ゆっくりと体を起こす。
そしてなんとなく…あそこは所謂三途の川であったのだろうかと思った。
「…大丈夫ですよ」
「良かった…あなたに何かあったら、私は…」
清盛が守ってくれたのだとわかる。
柔らかく笑う敦盛に、笛を奏でるよう頼む。
落ち着く音色に、高ぶっていた気が納まる。
この演奏が終わったら、お墓参りに行こうと思い、そっと目を閉じた。
*死ネタ
*不気味な話。
ちょっと書きたかっただけですすみません。譲出てきません。
清盛の口調がどう頑張っても思いだせんので、そっとスルーしてください。
時間軸とか考えたらダメほし
ふわふわと体がゆれる。
白くて、暗い。
明るくて、黒い。
感覚が、感じることを放棄する。
何かがそこにはずっといて、でもそれに気付いたのは今だ。
奇妙な矛盾に可愛らしく眉をひそめると、それはゆるやかに人の形をかたどった。
茶色い、緩いウェーブのかかった髪に、民族調の服。陶器のように白い肌に、薄い唇。
唇が弧を描き、目が細くなる。
あ。
声が出たのを合図にそれは光とともに弾け、幼い子供があらわれる。
「きよもり」
望美が呟けば、それは笑った。
「早いな」
「え?」
「何か忘れ物か?」
にたりと笑うと、彼の周りで珠が舞う。
「お主は神子だ」
「…うん…」
「故に、こういうこともあるのだろう。
死者を恋うて、この国へ来てはならぬ」
「国?」
「知らぬなら、知らぬままの方が良い」
す、と子供は前を指差す。
望美の後ろを。
「早く帰れ。お主はまだ、生きておる」
不意に感覚が戻る。
足元がぐずつく。立っていられない、私は今までどうやってここに立っていた?
「清盛!清盛聞いて!」
「お主のせいで何度眠りを妨げられたか。神子ならしっかりせい」「私は!あなたを封じてしまって…方法は違えどなたはただ、一緒に暮らしたかっただけで…なのに!」
成仏した時と同じ顔で清盛は(笑)、ふ、と頬に手を添える。
それは青年の姿。
「愚か者め。そんなことを気にしておったのか」
「だって…あなたが綺麗に笑うから…」
「生への執着を否定し正道を説いたのはお主だというのに」
ああそうかと彼はうなずく。
「お主も弱いのだな、本当は」
「…」
「神子となり、戦えど、本当は、弱いのだな」
頬に触れている感覚がなくなっていく。
慌てて頬の手に自分の手を重ねる。
「ねえあなたも…」
「私は、もういい。寝かせてくれ」
「いや!」
「駄々をこねるでない。立場が逆ではないか」
するりと手が抜ける。
「良い。お主が私を覚えていることを許そう」
「え…」
「土産じゃ。お主、帰ったら私の墓へ参れ。参拝せい」
「…」
「出来たら敦盛も寄越してくれ。そして少しの花と、敦盛の笛の音があれば幸せだ」
「清盛…」
世界が崩れていく。
とん、と背を押され、たたらを踏む。
「私を覚えていろ。お主と戦った、子供がいたことを。…私への手向けはそれで十分すぎる」
彼はそう言いほほえんで。
パッと視界が切り替わる。
現実。世界に色と形がある。
「神子、大丈夫か?」
「え…」
「白龍より、神子の気がこの世から消えたと伝えがあった。何か事はないか?」
心配そうな敦盛の顔に、ゆっくりと体を起こす。
そしてなんとなく…あそこは所謂三途の川であったのだろうかと思った。
「…大丈夫ですよ」
「良かった…あなたに何かあったら、私は…」
清盛が守ってくれたのだとわかる。
柔らかく笑う敦盛に、笛を奏でるよう頼む。
落ち着く音色に、高ぶっていた気が納まる。
この演奏が終わったら、お墓参りに行こうと思い、そっと目を閉じた。
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