ふうかとほうかの日常を、それぞれにつらつらと書いてます。
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かげゆじ。
ぎゅ、と手をつないだ。
どちらから繋いだかなんてわからない。
ごくごく自然に繋がれた手を強く握る。
譲くんが不思議そうにこちらを見て、
仕方ない子供を見るように目元をゆるませた。
ガヤガヤと市はにぎわう。買い物したものを右手に、左手は譲くんの手を握る。
譲くんは反対に、左手に荷物を持っていた。
戦武将たるもの、もしものために両手はあけておきたい。
こんな、家庭的なものでうめている場合じゃない。
なのになのに。
ここはこんなに居心地がよくて。つい、手がのびる。
俺の両手は何も持ってはならないのに。
空っぽにしていたいのに。
偽りに笑い元気に喋り、片隅でそう考える。
温かい小さな体温。
右手には今日の食べ物。
ねえ譲くん。
俺ね、今夜も
だれかをころすんだ。
涙が出そうで、振り払うようにことさら笑う。
譲くんに触っているとダメだ。
人間になっていく。
人形のままでいたいのに。
人の心が、よみがえる。
それでも俺の体は人形に戻りたくないとでもいわんばかりに、
ぎゅうと強く譲くんの手を握る。
「景時さ…痛いですよ」
「え?ああっ、ご、ごめんね!」
ふふ、と譲くんは笑って、離れた手をまた握りなおしてくれた。
「ゆっくりいきましょう」
「…そう、だね」
この時が
このまま止まればいいのに。
夜にならなければいいのに。
ぐ、と唇を噛んで、譲くんにほほえんで見せた。
どれだけ願っても、時はすぎていく。
--------
甘くなる予定だったんだけど。なあ。
今は病んでないよ、全然。
というかこれはちゃんとかけゆずなのか。
ぎゅ、と手をつないだ。
どちらから繋いだかなんてわからない。
ごくごく自然に繋がれた手を強く握る。
譲くんが不思議そうにこちらを見て、
仕方ない子供を見るように目元をゆるませた。
ガヤガヤと市はにぎわう。買い物したものを右手に、左手は譲くんの手を握る。
譲くんは反対に、左手に荷物を持っていた。
戦武将たるもの、もしものために両手はあけておきたい。
こんな、家庭的なものでうめている場合じゃない。
なのになのに。
ここはこんなに居心地がよくて。つい、手がのびる。
俺の両手は何も持ってはならないのに。
空っぽにしていたいのに。
偽りに笑い元気に喋り、片隅でそう考える。
温かい小さな体温。
右手には今日の食べ物。
ねえ譲くん。
俺ね、今夜も
だれかをころすんだ。
涙が出そうで、振り払うようにことさら笑う。
譲くんに触っているとダメだ。
人間になっていく。
人形のままでいたいのに。
人の心が、よみがえる。
それでも俺の体は人形に戻りたくないとでもいわんばかりに、
ぎゅうと強く譲くんの手を握る。
「景時さ…痛いですよ」
「え?ああっ、ご、ごめんね!」
ふふ、と譲くんは笑って、離れた手をまた握りなおしてくれた。
「ゆっくりいきましょう」
「…そう、だね」
この時が
このまま止まればいいのに。
夜にならなければいいのに。
ぐ、と唇を噛んで、譲くんにほほえんで見せた。
どれだけ願っても、時はすぎていく。
--------
甘くなる予定だったんだけど。なあ。
今は病んでないよ、全然。
というかこれはちゃんとかけゆずなのか。
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ひのゆじ。
寒い寒いと手をする。
息が白い。
聞けば昨夜は雪が降ったらしい。深夜の話なので見ていないし積もってもいないので見間違えでは?とも思うが、
それを信じられるほど、空気は冷えきっていた。
寒い。小さくため息をつけば、うるさいと隣で歩く男にこづかれる。
「寒がり」
「だってさみぃ」
ヒノエが口を尖らせると、譲はわざとらしくため息をつき(白い息が大量に空に舞う)
いささか乱暴にヒノエの手を掴んだ。
「これでいいのかよ」
互いに分け合う体温もないどころか、体温を奪い合うんじゃないかという、冷えきった手。
ヒノエは満足そうに笑い
「口も」
そのままそっと口付けた。
触れるだけのキス。
譲が顔を赤くするが、つないだ手のせいで離れられない。
「…馬鹿」
「あーさっみぃ」
寒いのはいいことだと、ヒノエは満足気に笑った。
----------
ヒノエは寒さに弱そう。
でもその実強いから、ヒノエの寒いはいちゃつきたい言い訳。
寒い寒いと手をする。
息が白い。
聞けば昨夜は雪が降ったらしい。深夜の話なので見ていないし積もってもいないので見間違えでは?とも思うが、
それを信じられるほど、空気は冷えきっていた。
寒い。小さくため息をつけば、うるさいと隣で歩く男にこづかれる。
「寒がり」
「だってさみぃ」
ヒノエが口を尖らせると、譲はわざとらしくため息をつき(白い息が大量に空に舞う)
いささか乱暴にヒノエの手を掴んだ。
「これでいいのかよ」
互いに分け合う体温もないどころか、体温を奪い合うんじゃないかという、冷えきった手。
ヒノエは満足そうに笑い
「口も」
そのままそっと口付けた。
触れるだけのキス。
譲が顔を赤くするが、つないだ手のせいで離れられない。
「…馬鹿」
「あーさっみぃ」
寒いのはいいことだと、ヒノエは満足気に笑った。
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ヒノエは寒さに弱そう。
でもその実強いから、ヒノエの寒いはいちゃつきたい言い訳。

ひのゆじ。
もとより静かな場所。まるで木々の呼吸さえも聞こえそうな。
全ての感覚を断ち切る。
いや、集中させる。
嗅覚も触角もいらない。
ただ風を読み
放つ。
ぴゅん、と耳元の風が割れる。
パンっと次いで生まれた音とともに、木に亀裂が入る。
ふぅと顔を和らげ、布で汗を拭う。そろそろ皆が起きだす時間だ。行かないと。
ごめんな、と小さく呟き木を撫でる。く、と力を入れて深々と刺さった矢を抜く。
まだ、大丈夫。戦える。
もう一度大きく息を吸い、その場をあとにした。
カサリと葉が揺れ、緑の中から赤が出てきた。
高さのある木から、まるで猫のように地面に舞い降り、譲の開けた木の穴をなぜる。
「ふぅん…」
固い木の幹。穴をあけるのは容易ではないのはわかる。
ちょっと今日は眠れないから、木の上で朝日を眺めていれば、譲がその場に来た。
声をかければいいのだろうが、あまりに真剣な顔で声をかけられないまま、譲が弓の準備をはじめてしまった。
身の丈程ある弓を構える、その顔に
思わず見惚れた。
いつも柔らかにほほえむあいつの、初めて見せた顔。真っ直ぐにこちらを見つめるその顔に。
じん、と頭が痺れる。
そのまま木に額をつける。
「ずっりぃ」
声を出しても感情の逃げ場がない。
ああ。
恋に落ちた。
------------
譲の真面目な顔が好きです。
これからあれですよね
ほほえむ譲の表情にも真面目な顔を重ねてしまうわけです。
*譲受ですが問題ありますか←
もとより静かな場所。まるで木々の呼吸さえも聞こえそうな。
全ての感覚を断ち切る。
いや、集中させる。
嗅覚も触角もいらない。
ただ風を読み
放つ。
ぴゅん、と耳元の風が割れる。
パンっと次いで生まれた音とともに、木に亀裂が入る。
ふぅと顔を和らげ、布で汗を拭う。そろそろ皆が起きだす時間だ。行かないと。
ごめんな、と小さく呟き木を撫でる。く、と力を入れて深々と刺さった矢を抜く。
まだ、大丈夫。戦える。
もう一度大きく息を吸い、その場をあとにした。
カサリと葉が揺れ、緑の中から赤が出てきた。
高さのある木から、まるで猫のように地面に舞い降り、譲の開けた木の穴をなぜる。
「ふぅん…」
固い木の幹。穴をあけるのは容易ではないのはわかる。
ちょっと今日は眠れないから、木の上で朝日を眺めていれば、譲がその場に来た。
声をかければいいのだろうが、あまりに真剣な顔で声をかけられないまま、譲が弓の準備をはじめてしまった。
身の丈程ある弓を構える、その顔に
思わず見惚れた。
いつも柔らかにほほえむあいつの、初めて見せた顔。真っ直ぐにこちらを見つめるその顔に。
じん、と頭が痺れる。
そのまま木に額をつける。
「ずっりぃ」
声を出しても感情の逃げ場がない。
ああ。
恋に落ちた。
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譲の真面目な顔が好きです。
これからあれですよね
ほほえむ譲の表情にも真面目な顔を重ねてしまうわけです。
*譲受ですが問題ありますか←

ひのゆじ。
バタバタバタバタ
何がどうなってるのかはわからない。
ことのきっかけなど忘れた。
とにかく今現在
ヒノエと譲が全力で走っている、それだけ。
会話をする余裕はなく、自然の音と、自分の呼吸のみが聞こえる。
ハァハァハァハァ
呼吸の仕方がわからなくなる
ただ空気を求めて口を開ける。乱暴に息を空中から奪い、吐く。
冬のひんやりとした空気か嫌がるように体の中を冷やしていく。
耳が、痛い。
どこからか血の味がしてくる。
横をみる余裕はないが、ついてきているのは空気でわかる。
逃げるわけではない
追い掛けているわけでも
ただ、走る。
「ッハァ!」
どちらの声がしたのか。
示し合わせたわけではないが、神社の大木にお互い抱きつく。がさがさした木肌が痛い、互いに一瞬交差する視線。
息があらい。冷たい空気が肺に痛い。
「俺の勝」
「…ふざけんな」
木を背にもたれ、隣には死にそうな恋人。
「あー…馬鹿だなー」
「っとになー」
ぜいぜいと息が荒い。
ジンジンと体中の血が巡るのがわかる。
生きている。
今、自分は、生きている。
これはヒノエなりの気分転換かと気付く。隣を見たら、ヒノエが子供のように笑っていた。
「はっ…」
馬鹿と言いたいが声が出ない。呼吸があらく、うまく笑えない。
だから冷たい手をムリに持ち上げ、頭を撫でた。
互いの伝わりづらい、愛情表現が心地よい。
ああだから好きなのかとぼんやり思った。
‐‐‐‐‐
これこそ青い春。ラブなんてほうかちゃんに求めちゃいやん♪←
バタバタバタバタ
何がどうなってるのかはわからない。
ことのきっかけなど忘れた。
とにかく今現在
ヒノエと譲が全力で走っている、それだけ。
会話をする余裕はなく、自然の音と、自分の呼吸のみが聞こえる。
ハァハァハァハァ
呼吸の仕方がわからなくなる
ただ空気を求めて口を開ける。乱暴に息を空中から奪い、吐く。
冬のひんやりとした空気か嫌がるように体の中を冷やしていく。
耳が、痛い。
どこからか血の味がしてくる。
横をみる余裕はないが、ついてきているのは空気でわかる。
逃げるわけではない
追い掛けているわけでも
ただ、走る。
「ッハァ!」
どちらの声がしたのか。
示し合わせたわけではないが、神社の大木にお互い抱きつく。がさがさした木肌が痛い、互いに一瞬交差する視線。
息があらい。冷たい空気が肺に痛い。
「俺の勝」
「…ふざけんな」
木を背にもたれ、隣には死にそうな恋人。
「あー…馬鹿だなー」
「っとになー」
ぜいぜいと息が荒い。
ジンジンと体中の血が巡るのがわかる。
生きている。
今、自分は、生きている。
これはヒノエなりの気分転換かと気付く。隣を見たら、ヒノエが子供のように笑っていた。
「はっ…」
馬鹿と言いたいが声が出ない。呼吸があらく、うまく笑えない。
だから冷たい手をムリに持ち上げ、頭を撫でた。
互いの伝わりづらい、愛情表現が心地よい。
ああだから好きなのかとぼんやり思った。
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